【稼働率】基本情報技術者試験

【稼働率】基本情報技術者試験

稼働率とは

稼働率はアベイラビリティあるとも呼ばれ、ある期間そのシステムが稼働し続ける状態を確率で表現します。例えば稼働率=0.9の装置というのは10時間中9時間は稼働している装置と考えることができます。

直列と並列

稼働率を解く際には「直列」、「並列」のキーワードが必要になります。
「直列」は何かしらの装置が何台かつながっていてそのすべての装置が動いている必要があります。「並列」は何かしらの装置が何台かつながっていてそのどれかが1台でも動いていればOKです。

直列の計算

計算方法:0.9 × 0.8 = 0.72

上の図はサーバAとサーバBが2台並んでいます。片方が稼働率0.9で片方が稼働率0.8です。「直列」なので両方動作している必要があります。そのため常に両方が動く確率は掛け算で計算できます。
100時間のうち72時間は動く計算になります。

並列の計算方法

試験でもそうですが、現場でもほとんどの場合で並列になります。理由は稼働率が直列に比べ高くなるからです。実際に計算してみましょう。

計算方法:1 – (1-0.9) × (1-0.8) = 1 – (0.1 × 0.2 ) = 1 – 0.02 = 0.98

「並列」はどれか一つでも動作していればよいので二つ同時に停止する確率を求める必要があります。
そこで大事なのが「1」です。これはサーバが動く最大値を表してます。
最初の計算は(1-0.9)をします。この意味はサーバCが停止する確率を計算しています。
次にサーバDが停止する計算は(1-0.8)になります。
次に(0.1 × 0.2 )の計算です。これは二つのサーバが同時に停止する確率を計算しています。
最後に1 – 0.02をすれば、どちらかのサーバが動作し続ける確率が求められます。

数が多くなった場合でも、計算方法はさほど変わりません。並列が3台でかつ直列の混合の問題をやってみましょう。

過去問から学ぶ(平成20年春午前問題32)

【参考】過去問道場:https://www.fe-siken.com/kakomon/20_haru/q32.html

図のように1台のサーバ、3台のクライアントおよび2台のプリンターが LAN で接続されている。このシステムはクライアントからの指示に基づいて、サーバーにあるデータをプリンターに出力する。各装置の稼働率が表のとおりであるならば、このシステムの稼働率表す計算式はどれか。ここでクライアントは3代のうち一つでも稼働していれば正常とみなし、プリンターは2台のうちどちらかが稼働していれば正常とみなす。

この問題は実際のコンピューターネットワークシステムズを問題として出題しており、 GO システムズから稼働率問題でお馴染みの最もシンプルな頭にできるかどうかが一つのポイントです 。データの流れをもとに計算しやすい、図に書き直しましょう。データはクライアントから発信されてサーバーに届き最後にプリンターに出力されますこの時クライアントは3台のうちどれかが1台が動いていたら OK となっていますので、3台が並列につながっているずっとなります。もし3台全部が動いている必要があると書かれていたら3台が直列につながっていることになります。

問題文に一台でも稼働していれば正常とあるので並列に結ばれると覚えておいてくださいそしてプリンターも1台でも動いていれば OK なのでプリンターも並列に繋がっています。

ただしサーバーは当然常に稼働していなくてはなりませんのでクライアントとプリンターの中間に直列でつながっている下の図になります。

LANの稼働率が1というのは稼働している確率が1すなわち絶対に故障しないケーブルだということです。

計算方法: 1-(1-b)×(1-b)×(1-b) × a × 1-(1-c)×(1-c) = a (1-(1-b)3)(1-(1-c)2)

毎年必ず出題されている最頻出問題が稼働率

稼働率の問題は複数の機器が直立にまたは並列に結ばれていて、それぞれの機器単独の稼働率が提示されています。そしてこの時全体の稼働率を求める問題と、 MTBFと MTTR として値が示された上で全体の稼働率を求めさせる問題に分かれます。後者のパターンでは MTBF と MTTR の意味を理解している人があります。MTBF と MTTR 意味さえ理解しておけば簡単な数字の確率の問題に置き換えられしかもパターンはキーマキーワードと同様に直列と並列の2つだけの最も得点しやすい問題になります。
(MTBFとMTTRについては次の更新で)