【初心者向け】Elastic Block Storage とは

【初心者向け】Elastic Block Storage とは

EBS は従来のオンプレミス環境上の外付けディスクに相当します。EBS には複数のボリュームタイプの選択肢が用意されており種類に応じて IOPS( 1秒間に書き込みできる回数)や価格が異なります。

EBS のボリュームタイプ

  • 汎用 SSD(GP3、 GP 2)
  • プロビジョンド IOPS SSD(IO2、 IO1)
  • スループット最適化 HDD( ST1)
  • Cold HDD
  • マグネティック

最新のEBSボリュームタイプ

汎用 SSD

汎用 SSD を選択した場合、1ギガあたり3 IOPS のメイスパフォーマンスを保つため IOPS を指定できません。
しかし容量が増えることに IOPS も上がっていきますまた容量に関わらず最低100 IOPS は保証されています。
さらにストレージへの読み書きに関しては課金されません。
特別な用件がない限り汎用 SSD を利用する可能性が高いです。

プロビジョンド IOPS SSD

プロビジョンド IOPS を洗濯した場合、 IOPS を指定することができます
最大2万 IOPS
ただし、1 IOPS あたりで料金が発生しますつまり IOPS を買う形となります。
どうしても性能要求を満たさなければならない場合はプロビジョンド IOPS を利用します。

汎用 SSD汎用 SSDプロビジョンド IOPS SSDプロビジョンド IOPS SSD
ボリュームタイプgp3gp2io2io1
耐久性99.8%~99.9% の耐久性 (0.1%~0.2% の年間故障率)99.8%~99.9% の耐久性 (0.1%~0.2% の年間故障率)99.999% の耐久性 (0.001% の年間故障率)99.8%~99.9% の耐久性 (0.1%~0.2% の年間故障率)
ユースケース・低レイテンシーのインタラクティブなアプリケーション
・開発・テスト環境
・低レイテンシーのインタラクティブなアプリケーション
・開発・テスト環境
・持続的な IOPS パフォーマンスまたは 16,000 IOPS 以上のパフォーマンスを必要とするワークロード
・I/O 集約型のデータベースワークロード
・持続的な IOPS パフォーマンスまたは 16,000 IOPS 以上のパフォーマンスを必要とするワークロード
・I/O 集約型のデータベースワークロード
ボリュームサイズ1GiB – 16TiB1GiB – 16TiB4 GiB~64 TiB4 GiB~16 TiB
ボリュームあたりの最大 IOPS (16 KiB I/O)16,00016,000256,00064,000 
ボリュームあたりの最大スループット1,000 MiB/秒250 MiB/秒1,000 MiB/秒1,000 MiB/秒
Amazon EBS マルチアタッチサポート外サポート外サポート外サポート対象
ブートボリュームサポート対象サポート対象サポート対象サポート対象

スループット最適化 HDD

スループット最適化は、用途としてはマップReduceや、 etl処理、ログ処理、データウェアハウスなど、ビッグデータ分析などが想定されています。
小さなファイルサイズを大量に読み書きするには向いておらず性能が出ないので注意してください。

コールド HDD

コールドHDDは、 利用頻度が低いストレージに最適化されています。
GBあたりの単価を抑えつつ、大容量ファイルに対してスループットを高めに設定されているためアーカイブに近いデータの保存に適しています。

スループット最適化 HDDCold HDD
ボリュームタイプst1st2
耐久性99.8%~99.9% の耐久性 (0.1%~0.2% の年間故障率)99.8%~99.9% の耐久性 (0.1%~0.2% の年間故障率)
ユースケース・ビッグデータ
・データウェアハウス
・ログ処理
・アクセス頻度の低いデータ用のスループット指向ストレージ
・低いストレージコストが重視されるシナリオ
ボリュームサイズ125 GiB~16 TiB125 GiB~16 TiB
ボリュームあたりの最大 IOPS (1 MiB I/O)500250
ボリュームあたりの最大スループット500 MiB/秒250 MiB/秒
Amazon EBS マルチアタッチサポート外サポート外
ブートボリュームサポート外サポート外

マグネティック

magnetic は従来の磁気ディスクになります。
AWS が SSD に対応してからは非推奨になっていますが、 SSD と比べるとストレージ料金が割安なので、 開発環境などで少しだけ使う場合には適しています。
ただし読み書きに対しても課金されるので注意が必要です。

マグネティック
ボリュームタイプStandard
ユースケースデータへのアクセス頻度が低いワークロード
ボリュームサイズ1 GiB~1 TiB
ボリュームあたりの最大 IOPS40~200
ボリュームあたりの最大スループット40~90 MiB/秒
ブートボリュームサポート対象

EBS の料金

EBS の料金はボリュームタイプに応じた1ギガあたりの月毎料金に利用時間を乗じた従量課金制です。 EBS の料金はリージョンによって価格が異なります。
たとえば東京リージョンって汎用 SSD( $0.12/月1ギガあたり)の EBS を10 GB 10日間使用した場合、下記のような計算となります。
$0.12/月1ギガ * 10ギガ * 十日間 / 30日 =$0.4

EBS のサイズ変更

EBS のサイズ変更はオンラインのまま行うことができます。
ただし旧タイプマグネティックは50つの EBS スナップショットの作成が必要になります。
作成した EBS スナップショットから EBS を復旧させる際にサイズを指定して良い BS を作成します。
なお EBS のサイズ変更は容量の増加は可能ですが、一旦増やしたい BS の容量を減少させることができないのは注意が必要です。

EBS の暗号化

EBS を新規に作成する際に暗号化オプションを有効にすることができます。
暗号化方式は AWS 独自の鍵管理システムによって保護された業界標準の AES 256アルゴリズムで実現されます。
暗号化オプションが有効になった サポートされているインスタンスタイプのインスタンスにアタッチすることで保存するデータ、読み書きが暗号化されますまた後日の EBS のバックアップに相当するスナップショットも、暗号化オプションを有効にした EBS から作成すると自動的に暗号化オプションが有効になり EBS と同じ鍵で暗号化されます。
但し暗号化オプションを使用する上では注意が必要になります。

  • EBS を途中から暗号化オプションにすることはできない
  • 暗号化オプションを有効にしたスナップショットを他の AWS アカウントと共有する場合は、暗号化キーへアクセスできるロールを付与する必要がある。
  • 暗号化オプションがサポートされているインスタンスタイプのみで使用できる

EBS snapshot は BBS をバックアップし SD に保存する機能です。
バックアップの方式は前回 EBS スナップショット作成時から EBS で変更された養分がバックアップされる増分バックアップ方式です。
一つの EPS に対して複数のスナップショットを作成している場合、あるスナップショットを削除するとそのスナップショットでのみ使用されているデータが削除され、他の保存されているすべてのスナップショットは、 EBS のスナップショットを取得した時点へ復元するこ情報を全て持っていることになります。このためスナップショットの作成には前回の作成時から変更が多いほど時間がかかる点に注意が必要です